海洋堂デイノニクスをつくる vol.3

制作記
制作記恐竜の制作記

海洋堂のデイノニクス・レジンキットを制作しています。

乾性油による基本塗装

原型師の松村しのぶさんが、あえて羽毛の無い状態で表現されたデイノニクスです。ここは塗装もトカゲらしく、ということでペットモニター(オオトカゲ)としても人気のブルーテールモニターの柄を参考に塗装しています。

ボケてますね。。 揮発性油でおおまかにアタリをつけた塗装に従って、今度は乾性油で溶いた絵具をのせていきます。

ブルーテールモニターはここまで黄色は発色しないと思いますし、ましてやサイドにオレンジが入ることもないはずですが、少し派手めな出来上がりを期待して色味を強めました。

口の中はまだ塗っていません。またベースはざっくりと塗り足しておきました。

胴体に模様を描き込む

地色が乾いたら模様の描き込みに移ります。ブログで書くと簡単なのですが、1週間程度時間を空けています。油彩の乾燥は化学変化によるものですので、「乾燥」というより「硬化」という方が正確な表現な気がします。顔料に含まれる物質により乾燥時間は異なりますが、ラッカーや水彩よりも乾燥までに長い時間を要します。

ブルーテールモニターの体色はほとんど黒のように見えますが、絵具で黒を使うとかなり強い色になり飛んでしまう恐れがあるので、お気に入りの「ブルーブラック」をメインに使用します。青みを増したい箇所では「インディゴ」を、逆に抑えたい場面では「ペイニーズグレー」で調整します。油彩はパレットで混ぜながら塗るため、こうした微妙なニュアンスが豊かな色調となって残ります。

さて描き込みです。強い色を入れるときは非常に緊張しますね。思い切って筆をいれ、スポットで残す大きさをイマージしながらマルを描き込みます。フリーハンドです。

帯状にマルを並べたら、別の筆で外側にぼかしていきます。

こんな感じですね。体に対して横縞になるよう、ある程度の規則性をもって描き込みます。マルの周りにやや濃い黒みが残っていますが、実物のブルーテールモニターもこのようになっています。ベタ塗りより表情も出て良さそうです。

単純作業は難しいこと考えず黙々とやるに限りますが、失敗しないよう左右のバランスや全体の色味は常にチェックしながらの筆入れです。

頭部に模様を描き込む

頭部に移行します。ブルーテールモニターでは規則的なスポットの連続が複雑な変化を伴いながら眼窩のあたりでストライプになります。

なんて書くと大袈裟ですね。実物も個体差がある模様ですので、実物画像を複数見ながら適当にラインを描きます。グラスアイは既にマスキングを取っていますので、塗ってしまわないよう気をつけて周囲を着色します。

四肢と尾に模様を描き込む

胴体と頭が終わったら、四肢と尾です。

作業自体はこれまでと変わりませんが、回り込みがキツくなりスポットも小さくなるので慎重に筆を入れます。

尾では頸部から腰まで続いたスポットの並びが繋がっていき帯状に変化します。そうした流れを意識しながら塗り分けのラインを描き込みます。

模様の完成

全身の模様の描き込みが終わりました。定着と乾燥の様子を見て、必要であれば色を足すことにします。結構派手ですが、モニターらしさは出たんじゃないですかね。

書き込んだブルーブラックの模様は乾性油で描いたためツヤツヤです。そのせいで少し飛んで見えますが、仕上げで艶をコントロールすればしっとり落ち着くと思います。

スポットからストライプへの変化も自然な感じに仕上がりました。

この後は口など細部やベースを仕上げ、全体のバランスを整えていきます。

最後までご覧頂きありがとうございました!

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