アメリカの造形作家David Krentz氏のティラノサウルスです。
David Krentz氏は、ディズニー映画「ダイナソー」や3D映画「ウォーキングwithダイナソー」などの映画作品でも活躍する著名な古生物アーティストです。2021年のエミー賞でも「アニメーションにおける卓越した功績」で受賞されています。おめでたい!
映画キャラクターフィギュアなどを展開する「SIDESHOW」の「DINOSAURIA」シリーズでも彼が原型制作した作品があります。恐竜フィギュアの世界ではかなりの有名人ではないでしょうか。彼の作品は以前からレジンキットとして販売されています(レジンキットの製造上の都合でたいてい絶版になってしまいますが)。
このティラノサウルスは”Saurozoic Collection”と名付けられているものの”Saurozoic”は造語なのか、調べても意味は分かりませんでした笑。2012年リリースのこのティラノサウルスは、当時はまだマイノリティであった3Dデジタル造形によって作られた作品です。3Dプリンターによって出力されたパーツを型取り・複製することでレジンキットとして世に出回りました。当時$109.99でした。1:40スケールですので全長30cmに満たないキットとはいえ格安だと思います。
私が制作したのも数年前なので今見るとやり直したい箇所も多々あるのですが、きっとやり直さない(笑)のでこのまま公開します。
つい絞りを開いて撮ってしまい、大腿部にしかピントがあっていないですね。。
尻尾を引きずるスタイルではないものの、現在よく見かけるティラノサウルスの復元図や最新キットと比べると幾分クラシカルな印象です。細身でゴツゴツした感じ、海洋堂DINOLANDのティラノサウルスにも表現の方向性が似ている気がします。
キットは前肢と後肢(膝から下)が別パーツ、尾と下顎も別パーツになっていました。脱脂と組み立てのあと、塗装は全てラッカー塗料を使用しています。クラシカルな見た目でしたので、体色も図鑑でよく見かけるような昔ながらの「ティラノサウルスらしい」色をイメージしています。
体側の黒っぽい模様は、適当にちぎったスポンジに筆で塗料を塗りスタンプの要領で押し付けることで不規則にしています。
シンプルなベースには秋色の植栽を添えました。
2012年当時の3D造形ソフトは今より格段に不便だったと思うのですが、シワや血管の表現、情景の緊張感は見事です。小さいモデルですが迫力があります。
ちょっと口の中が血色良過ぎましたかね。
でも艶のコントロールはなかなか頑張ったかなと思います。
恐竜模型の中でもティラノサウルスは大人気で、多くのアーティストが立体化しています。他にも色々ありますので、少しずつご紹介したいと思います。
最後までご覧頂きありがとうございました!
キット&制作データ
◆Model:ティラノサウルス / Tyrannosaurus ( Tyrannosaurus rex )
◆Manufacturer:non
◆Sculptor:David Krentz
◆Scale:1:40
◆Marerial:Resin
◆Finish:ラッカー
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