海洋堂デイノニクスをつくる vol.1

制作記
制作記恐竜の制作記

海洋堂のデイノニクス・レジンキットを制作しています。

1997年にホビージャパン誌「新・世界動物誌」に掲載された、海洋堂・松村しのぶ氏原型のキットです。たまたま海洋堂のサイトを見ていたところ海洋堂ホビー四万十のオンラインショップにて再販されているのを発見(!)し、運良く購入することができました。税込23,100円でした。

海洋堂のDINOLANDシリーズやAQUALANDシリーズ、さらにはその後の動物食玩シリーズを牽引した松村氏は生き物造形においてはあまりにも有名なので、ここで色々書くまでもないかもしれません。再現の正確さよりもその生き物「らしさ」を大切にされている、と何か読んだ記憶があります。確かに良い意味でデフォルメを効かせた作品が多い印象ですね。私は学生時代に爬虫類やタランチュラなどあれこれ飼育していたのですが、当時通い詰めていた爬虫類ショップで何度かお目にかかったことがありました。色々お話を聞かせて頂いたこともあり楽しい思い出です。

そんな松村しのぶ「らしさ」に溢れるデイノニクスを制作しています。デイノニクスについてはこちらに少し解説しています。今では現生鳥類のように羽毛を纏って描かれることの多いデイノニクスを、松村氏は鱗に覆われたトカゲ様に立体化されました。理由は「その方がカッコいいから」だそうなんですが、確かに1997年当時はまだ羽毛恐竜なんて受け入れ難かった記憶があります。

ブログ開設前から制作を始めている関係で、制作当初の画像がありません。

洗浄と組み立て

キットは石油臭が結構キツくて油脂分が多そうだったので、湯煎や洗剤による脱脂を念入りに施しています。

キットオリジナルの尾は円弧を描く様に胴体上方へ反り上がっているのですが、なんとなくバランスに違和感があったので、湯煎の際に熱を利用して後方へ曲げています。一気にやると歪みますので少しずつです。

デイノニクス本体とベースはこの時点で接着しました。別々の方が塗装しやすいのですが、後肢の一部がベースにモールド(彫刻)されてるんですよね。塗装後にパテ処理するわけにもいきませんので、仕方なく接着固定しました。

パテ処理

眼はリューターで穴を開け、アクリル製の義眼に置換しました。エポパテで周囲を埋め直し、瞼状に造形しています。こちらが作業前。

作業後です。面相筆で瞳を描き込むのも楽しいのですが、アクリルアイの奥行き感はやはりリアルです。一定の範囲内なら目が合ったままです。この作業途中の過程は別のキットでまたご紹介したいと思います。

パーツ間の隙間処理にはマジックスカルプを使用しています。

主剤と硬化剤を同量混ぜ合わせると硬化が始まるのは一般的なエポキシパテと同様です。少しモサモサしています。パーツにのせた時もややくっつき難いのですが、馴染み始めると大変よく伸びますし、水で粘土を調整できるんですよね。硬めの筆で周囲と馴染ませるようなことが可能です。完全硬化は6時間だそうですが、乾燥後は硬いですね。柔らかいうちに作業を終え、硬化後はペーパーでサンディングするというような使い方がおすすめです。

合わせ目のチェックと修正

硬化後にガイアカラー/サーフェイサーEVO”パステルピンク”を吹いて、パーツの合わせ目が消えているかチェックします。

眼球はマスキングゾルでカバーしています。頭部〜頸部はまあ良いでしょうかね。

尾の合わせ目も良さそうです。左の後肢は触りにくいところにやや痕がありますが、こんなもんでしょう。

右後肢はガッツリ残ってますね。これははみ出した接着剤で、この段階で消えていないのは想定内です。盛らなければならない方を先に盛りました。これをリューターで削ります。その後再度捨てサフです。

大きい画像で見るとまだ気になる部分もありますが、このくらいで十分でしょう。気にならなくなりました。

フィニッシャーズのマルチプライマーをしっかりと全体に吹き付け、改めてサーフェイサーを吹きます。マルチプライマーで下地はできていますが、私は大抵サーフェイサーも吹いています。塗装の1層目という感覚です。パステルピンクを薄めにのせ、同じくガイアノーツの”フレッシュ”で色調を整えました。

ここからの工程は次回以降に掲載します。最後までご覧頂きありがとうございました!

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