Shane Fouekes氏原型制作のマジュンガサウルス完成画像です。
マジュンガサウルスは今からおよそ7,000万年前の白亜紀末にマダガスカルに生息していた肉食恐竜です。体長は8mほどあったそうです。頭頂部のツノ(こぶ?)と非常に小さい前肢が特徴です。当時マダガスカルは他の大陸から海で隔たれた「孤島」になっていた可能性があります。日本列島よりずっと大きな島ですが、島独自の進化が起こっていた可能性も十分ありますね。
頑強な頭部を突き合わせて争った可能性があり、また同種で共食いをしていた証拠も発見されているそうです。オス同士がメスを巡って争うとしたら、ちょっと派手めな婚姻色に染まることがあったかもしれません。
キットは1:15スケールで、全長は約450mm/全高約200mmです。マジュンガサウルスのキットは大変珍しいのですが、これも現在は絶版のようですね。私は10年ほど前に購入しました。
塗装にはWinsor & Newton の油彩を使用して筆塗りで仕上げています。「形のあるボケ味」とでも言えばいいでしょうか、油彩ではエアブラシの一様で均一なボカシとは異なる仕上がりを得られます。乾燥に時間がかかったり、塗膜がラッカーより(おそらく)やや厚いなどデメリットもありますが、生物を描くのには相性が良い気がします。
首から背中にかけて並ぶ棘突起の様子。3割ほどの突起にレジンがまわっておらず「虫食い」になっていましたので、まずはひとつずつ復元する作業からでした。
眼球はモールドを彫ってアクリルアイに替えています。生き物らしさが高まります。
視力はあまり良くなかったようです。化石標本の頭骨を見ると、頭頂部が非常に頑丈そうであることがわかります。
ウォールナット製のベースに銘板を埋めてみました。本体とベースは真鍮線で接続しています。
こうして脚のみ写ったカットを見ると、恐竜と鳥が同類であることも納得ですね。四肢の末端と尾の先を暗めの色にしました。
前肢も短いですが、後肢も長くはありません。全体的に寸詰まりのフォルムが特徴的です。
以上、アメリカの造形作家Shane Foulkes氏のマジュンガサウルスでした。最後までご覧頂きありがとうございました!
キット&制作データ
◆Model:マジュンガサウルス / Majungasaurus ( Majungasaurus crenatissimus )
◆Manufacturer:Cretaceous Creations of America
◆Sculptor:Shane Foulkes
◆Scale:1:15
◆Marerial:Resin
◆Finish:ラッカー、油彩
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