デイノニクス / Creative Beast Studio

完成品ギャラリー
完成品ギャラリー恐竜

Creative Beast Studio製デイノニクスのキット完成画像です。

デイノニクスは今から1億1000万年ほど前の白亜紀に北アメリカに生息していた肉食恐竜です。全長は3mほど。長い尾がありますから頭胴長は半分程度、イメージ的には中〜大型犬くらいのボリューム感ですかね。集団で行動し、群れで獲物を襲っていたと言われています。映画「ジュラシック・パーク」シリーズに登場するヴェロキラプトルのイメージです。映画制作当時はデイノニクス=ヴェロキラプトルだと思われていたそうです。両者は別種であることがその後判明しています。デイノニクスはあんなに大きくありませんし、ヴェロキラプトルはデイノニクスよりさらに小型の恐竜です。

かつて恐竜は鈍重なトカゲのような生き物だと思われていましたが、1964年の本種の発見とその後の研究により、少なくとも一部の恐竜は哺乳類や鳥類同様に恒温動物であったこと、また羽毛を持っていたことなどが判明しました。

「恐竜ルネッサンス」と呼ばれるパラダイムシフトにより恐竜のイメージは大きく変わり、また恐竜類と鳥類の進化分類上の繋がりも明らかになってきました。鳥類は恐竜の一系統から進化しており、6600万年前の大量絶滅を生き延びた唯一の恐竜のなかまであるという考え方が既に一般的だそうです。カラスもスズメも、なんだか凄い動物に見えてきますね。

Creativ Beast Studio製のデイノニクスは、そうした近年の研究を反映した「鳥類感」たっぷりのモデルです。デイノニクスに近い恐竜の化石からは各部の羽毛の痕跡が発見されており、デイノニクスもどうやら全身が羽毛で覆われていたようです。恐竜が羽を生やして描かれるようになったのはここ20年くらいでしょうか。最初は違和感がありましたが、ずっと見ていると慣れてしまうものですね。

8パーツからなるキットは高さ25cmほど。カラスをイメージして羽毛を塗装しています。写真だと微妙な色合いがわかりにくいのですが、光の反射角によってメタリックグリーンからメタリックブルーが輝きます。口腔内と頭部は少し水彩を使用していますが、それ以外は全てラッカー塗料をエアブラシにて吹いています。

David Silva氏原型のモデルはややパーティングラインが目立ちましたが、躍動感に溢れた好キットだと思います。本体と台座の接続のみ強度確保のため真鍮線で軸打ちしています。確か2mmだったかと。

もう少し派手な模様で遊んでも良かったかなと思うんですが、「集団行動」「頭が良い」などのイメージがどうしてもカラスでした。集団行動するそれなりに頭の良い鳥は他にもたくさんいるはずなんですが。

動物のキットの場合、パーツの分割ラインなど実際には無いので組み立てて表面の分割ラインを処理してから塗装するのが一般的かと思います。このデイノニクスも組み立ててから塗っているのですが、前肢が翼状になっているので裏側の塗装は結構大変でした。

キット&制作データ

◆Model:デイノニクス / Deinonychus antirrhopus

◆Manufacturer:Creative Beast Studio

◆Sculptor:David Silva

◆Scale:1:12

◆Marerial:Resin

◆Finish:ラッカー / 水彩

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