シャチ (雄)/ 真鯱

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完成品ギャラリー野生動物

造形作家・真鯱さんのシャチ(雄)を塗装しました。

クジラ類の立体造形作品を展開されている真鯱さんより、シャチ(雄)を未塗装の状態で譲って頂きました。溢れるクジラ愛に、造形は文句なしの出来だと思います。優雅さや力強さが感じらて、ため息が出るほど美しい。

シャチは世界中の海に生息する大型の海棲哺乳類です。特にオスはより大きくなります。今のところOrcinus orcaという1属1種のみの記載だと思いますが、生息域や食性によって複数のタイプに分けられるようです。大変利口であり、家族やチームでのハンティングはよくドキュメンタリーでも映し出されていますね。

キットは全長300mm程度あります。レジンの無垢ですのでズッシリです。支柱は3mm真鍮線ですが、たわまないように支持部分は短くしてウォルナットの台座スレスレまで本体の姿勢を下げています。一方で台座と本体の内部は深くまで真鍮線を通しています。

レジンの油分を除去するために鍋で煮込むのですが、こいつが入る鍋が制作当時なかったために仕方なく半身浴(笑)を繰り返しました。また重みで各ヒレが曲がってしまうため、ほとんど付きっきりでグルグル転がしていた記憶があります。カレーを煮込むのと同じくらいキッチンに立ってましたね。

かなり巣孔があったため溶きパテやポリパテの盛り付けと研磨を繰り返しています。やり過ぎるとまた別の孔が出てくるのでほどほどにしたいのですが、なかなか難しいですね。

塗装はラッカー系塗料のエアブラシ塗装といういたってスタンダードなものです。海中で遭遇したかのような色味にしたかったので、青味を強めたカラーに調色しています。

世界中に生息するシャチですが、イメージ的には両極近くの冷たい海、しかも外洋にいる感じなんですよね。透明度が高く深度のある海中では、日常とは物体の見え方が異なります。通常光と反対方向から射す反射光がほとんどありません。簡単にいうと、このシャチの場合は背側が一番明るく、腹側が一番暗くなるわけですね。そうして塗装した立体を写真に撮る際にまた反射光は発生してしましますが、雰囲気だけでも感じて頂ければ。

マスキングパテを使って海面からの日光の照射を描いています。実際にはここまでシャープにはなりにくいと思うのですが、表現としての分かり易さや模型映えといういう意味ではアリではないかと。

少しブレてしまいました。

塗装の乾燥後はウレタンクリアを厚めに塗布し、硬化後に磨いています。ツルツルの模型は管理が楽ですね(笑)。

クジラやイルカなどがお好きな方には大変お勧めな真鯱さんのキットを紹介しました。基本はご本人による塗装済完成品での展開ですので、届いたら即飾れます。

真鯱さんホームページはこちら

キット&制作データ

◆Model:シャチ / Killer Whale ( Orcinus orca )

◆Manufacturer:真鯱

◆Sculptor:真鯱

◆Scale:non

◆Marerial:Resin

◆Finish:ラッカー、ウレタン

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